WiFi機器の接続が頻繁に途切れるので802.11nを無効にした

2021/01/23

トラブル

t f B! P L

うちで使っているWiFi機器(ChromecastやNature Remo)と、WiFiルーターとの接続が途切れることがよくありました。

この記事を読んでいる人は知っていると思いますが、簡単に説明するとChromecastがアマプラやNetflixをディスプレイで見るためのデバイス、Nature Remoはアプリで操作できる万能リモコンといったところです。

どちらもスマホアプリからWiFiのLAN経由で操作するため、スマホとこれらのデバイスは同じWiFiに繋がっている必要があります。
そのため、これらのWiFI機器とWiFiルーターとの接続が途切れては使い物になりません。

結論からいうと、WiFiルータに原因があり、ルーターの設定画面から「802.11n」を「無効」にする(つまり802.11b/gのみで通信する)と問題は解決しました

私は、ルーターの仕様に詳しいわけではないので、根本的な理由はわかりません。しかし、この方法でChromecast、Nature Remoともに接続が途切れることなく使用できるようになりました。

ネット上でこのような解決方法は見つからなかったので、ひとつの解決ケースとして公開します。

Choromecast、Nature Remoともに同じ方法で解決できたので、以降はChromecastを例に説明します。

Chromecastの場合は、動画アプリ(プライムビデオやNetflix)にキャストアイコンが出ない、という不具合でした。
これらの動画アプリでは、同じLAN内にキャストデバイス(Chromecastなど)を検知すると、自動でキャストアイコンがでる仕様になっています。

逆に何らかの理由で、LAN内にキャストデバイスがないとキャストアイコンが出ません。

問題点

ルーターが原因

電子機器の不具合は、初手再起動が鉄則です。

この場合、容疑者はWiFiルーター、Chromecast、スマホ(スマホの動画アプリからChromecastへビデオをキャストするため)なので、それぞれ個別に再起動します。

結果、WiFiルーターの再起動をすると、必ず症状が改善したため、WiFiルーターに問題があると判断しました。

DHCPによる固定IPアドレスの割当は意味なし

意味ないので読み飛ばして構いません。

簡単にいうと、WiFiルーターは、接続してくる機器にローカルIPアドレスという番号を振って管理しているのですが、この番号は一定時間が経つと振り直されます。

この振り直しが上手くいっていないのでは?という記事を見かけ、Chromecast(とNatute Remo)に振る番号を固定するよう設定しました(これ自体はWiFiルーターの管理画面から比較的簡単にできます)。

ところが、接続が途切れる症状が改善しなかったため、意味がないと判断しました。

解決策

802.11nを無効に

私のルーターでは、管理画面から802.11nを無効にすることができました。この場合、下位規格である802.11b/gで通信することになります。

以前使っていた古いルーターの管理画面には、直接802.11nを無効にするオプションはありませんでしたが、デュアルチャネルを無効にする設定はありました。

802.11nの最大の特徴はこのデュアルチャネルなので、この機能を無効にすることで同様の改善効果が得られる可能性はあります(検証はしていないです)。

速度が落ちるのでは

WiFiは2.4GHzか5GHzの周波数帯を利用します。802.11で整備されている無線LAN規格には、802.11b, a, g, n, acなどがあり、それぞれ周波数帯や最大速度などの仕様が異なります。

2.4GHzを利用する場合は、802.11b, g, nのどれかになるのですが、nの最大速度が600Mbpsなのに対し、gは54Mbps、bは11Mbpsしか出ません。

なので、nを無効にするとめちゃくちゃ遅くなるのでは…と思うかもしれませんが、心配であればspeedtestで自分の回線速度を図ってみましょう。

光回線でない限りそれほど速度は出ないのではないかと思います。実際、10Mbpsもあれば何の問題もなくネットサーフィンや動画視聴が可能です。

こればかりは使い方次第ですが、10Mbpsで良いならgの54Mbps、bの11Mbpsでも問題ないでしょう。

ただ、600Mbps、54Mbps、11Mbpsというのはあくまで理論上限値(理屈のうえでの最大値)なので実際の速度はこれよりけっこう低いはずです。

それでも基本的にはnを無効にするとgでの通信になるはずなので、54Mbpsを上限とした通信と考えてよいです。

ちなみに、nではなく5GHzのacなどでもこの問題は起きるのか?と疑問に思う方もいると思いますが、こちらも未検証です。

所有する一部の機器が5GHzに対応していないため、私は5GHzを利用していません。

私のWiFiルーターでは、5Ghzのアクセスポイントと2.4GHzのアクセスポイントを同時稼働させることも可能ですが、それぞれが別のLANになってしまい使い勝手が悪いのと、アクセスポイント数をむやみに増やすのはセキュアではないと考えているため、2.4GHzのアクセスポイントに統一しています。

古い規格の信頼性

昔からあるもの(802.11b/g)に信頼性があり、新しいもの(802.11nとデュアルチャネル)に問題があったともいえます。

ただし、802.11nの名誉のためにいっておくと、10年以上前の規格でありITの分野では十分歴史ある技術だと思います。

また、本件は802.11n自体の問題ではなく、私の所有するルーターと、ChromecastやNature Remoとの802.11n通信において、何らかの相性的な不具合があると考えるのが自然でしょう。

現に802.11nが有効になっている状態において、他のデバイス(スマホやPCに加え、同じGoogle製のGoogle Homeなど)では、接続が途切れる不具合が発生していません。

深堀した検証をするには、WiFiルーターに加え、ChromecastやNature Remoの内部仕様まで知る必要があるため、これは実質的に不可能です。

なお、注意点として、古い規格がよいといえど、IT系では基本的にソフトウェアアップデートは行うべきだし、WiFiのセキュリティに関しては、最新のWPA2を使うべき(WEPは論外)です。

古い規格の信頼性が重宝する場合もありますが、過度の一般化はできない教訓でもあります。

これだけ書いて色々と的外れだったら本当に申し訳ないですが、自分はかなりこの症状に悩ませれていたので、同じく困っている方の助けになれば幸いです。

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